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Channel: SUUMO住活マニュアル賃貸部屋探し編 – SUUMO住活マニュアル
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家を建てるための土地探しをする

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家を建てるには、まずは土地探しから始めなければならない。そこで、失敗しない土地探しの方法と土地探しの相談先を紹介しよう。

どこに住みたいかから、広さや日当たりなど希望に合わせて予算と相談しながら探したい。土地によって建てられる家は大きく変わるので建てたい家をイメージしながら探す必要がある。

失敗しない土地探しの方法

家族で住みたい場所を話し合おう

土地を探す前には、まずは家族で話し合い、希望する土地の条件について整理することがスタートだ。予算や広さにはじまり、通勤や通学などに使う沿線・最寄駅、駅からのアクセス(徒歩またはバスで何分以内までOKか)など、家族が希望する場所の条件を整理してみよう。

また、土地には「用途地域」という、その土地に建てられる建物の種類や規模が制限される決まりごとがある。

例えば、住居専用地域では、小さな店舗や公共施設など、一部を除いて、基本的には住宅を建てる用途に限られるが、商業地域では、ほとんどの商業施設やホテル、カラオケボックスといったものも建てることができる。

将来の周辺環境にも大きく影響してくるため、購入候補に選んだ土地および周辺の用途地域を確認しておこう。

法律や相場観もチェック

土地は何もない更地ばかりとは限らない。古い建物を解体せずそのまま売り出した「古家付き土地」もある。

この場合「中古一戸建て」として売りに出されるものよりも一般的には建物が古く、リフォームで住めるようになることはまれ。購入後、古家を解体して更地にする必要があるので、解体費用がいくらくらいかかりそうかを考慮に入れて検討しよう。

さらに土地の種類の中には「建築条件付き」の土地というものもある。これは、売主が指定する建築会社と一定期間内に建築工事請負契約を結ぶことが条件になる土地のこと。つまり建てる会社が限定されることになる。こうした土地も含めて探すかどうかも、事前に考えておきたい。

不動産会社などに足を運ぶ前に、インターネットなどで売り出されている土地情報もチェックしておこう。

希望するエリアでどのくらいの広さの土地がいくらで売りに出ているか、物件情報をたくさん見ていくと、ある程度の「相場観」が養われるはず。その際、土地の価格を面積で割った「平米単価」を計算すると比較しやすい。

「ほかの物件に比べて目立って平米単価の低い土地は、緩やかな傾斜地や私道負担など、何らかの不利な点があることもある。思いがけない出費につながることもあるので、十分に留意しておきましょう」

土地から建てられる家の広さを知る

土地に建てられる家の大きさの上限にかかわるのが「建ぺい率」「容積率」。希望の広さの家を建てる際に押さえておきたい用語のひとつだ。それぞれの基本的な知識を紹介しよう。

基本となる「建ぺい率」と「容積率」を押さえておこう

建ぺい率とは、土地に対する建築面積の割合のこと。都市計画で、その限度の数値が決められており、建ぺい率がわかれば建てられる家の建築面積の上限がわかる。例えば、面積が100m2の土地で、建ぺい率が50%の場合、建築面積の上限は50m2ということになる。

この建築面積とは、建物を真上から見た際の面積のこと。1階と2階が同じ形・床面積の2階建ての家でも、1階よりも2階が狭くなっている家の場合でも、1階の床面積が建築面積になる。

2階が1階よりも張り出している形の家の場合は、2階の張り出した部分も含めた面積が建築面積となる(軒やバルコニーなど真上から見たときに建物よりも突き出している長さが1m以内であれば建築面積には入らない)。

一方、家の広さ、規模を左右するのが「容積率」だ。土地面積に対する延床面積(各フロアの床面積の合計)の割合を指す。

建てられる家の計算式

建ぺい率・容積率から、建てられる家の大きさは下の計算式で出すことができる。

土地面積×建ぺい率(%)=建築面積の上限
土地面積×容積率(%)=家の広さ(延床面積)の上限

例えば、土地面積200m2、建ぺい率60%、容積率100%の場合は、
建築面積の上限=200m2×60%=120m2
200m2の土地のうち、120m2までは建物に使っていいことになる。

次に延床面積は、
200m2×100%=200m2
2階建ての家なら、1階と2階の床面積の合計が200m2までの家を建てられる。

1階の面積をできるだけ広くしたいなら1階120m2、2階80m2までの家、1階と2階の広さが同じ総2階の家にしたいなら1階100m2、2階100m2の家が建てられることになる。

こうした建ぺい率、容積率は不動産会社やインターネットに掲載されている土地情報内に表記されているので、希望エリアや予算に合った土地を見つけたら、必ずチェックしてみよう。

注意点は?

また、前述したように、古くから建っている家を建て替える場合は、その家と同じ大きさなら建てられるはず、と単純に考えないこと。建てた当時と現在とで、建ぺい率や容積率が異なっていることもあるからだ。

広告に表記されていること以外にも、土地に指定されている条件を詳しく知りたい場合は、各自治体(市町村役場)の都市計画課などの担当窓口へ行けば教えてもらうことができる。

また、建ぺい率、容積率にはさまざまな緩和措置や、規制が厳しくなる場合もある。

例えば
・防火地域に耐火建築物を建てる場合や、土地が角地にあたる場合は建ぺい率がそれぞれ10%上乗せされる
・住宅部分としての地階をつくる場合、延床面積の3分の1を限度に容積率の計算から外すことができる

などが挙げられる。実際に建てられる家の規模を出すには、不動産会社や建築会社に調べてもらうのがいいだろう。

土地にかかわる制約は他にも……

さらに土地には、良好な住環境を守るためにさまざまな規制が設けられていることが多い。代表的なものでは、建てられる建物の高さの上限を決めた「高さ制限」や「北側斜線」、さらに日当たりなどが考えられた「道路斜線」「日影規制」などだ。

こちらも不動産会社や建築会社に調べてもらったほうがいいのだが、土地にかかるさまざまな制約を知っておくと、建てられる家の形や広さがつかみやすくなる。これらを押さえておくとより希望に近い家づくりができるはずだ。

建てられる家の規模、広さを決めるのが建ぺい率と容積率
建てられる家の規模、広さを決めるのが建ぺい率と容積率

土地探しの相談先

不動産会社が基本。建築会社に相談できればメリット大

基本的に土地を探すときは不動産会社に依頼し、物件情報を提供してもらったり、一緒に土地を見て回ったりするのが一般的だ。ただ依頼先の建築会社が決まっている場合は、その会社に土地探しを手伝ってもらう方法もある。

建築会社によっては土地の仲介を行う部署が社内にあったり、グループの不動産会社などと提携していたりする場合も多いので、あらかじめ希望を伝えておけば、広告などに掲載される前に土地情報を紹介してくれるケースもある。

建築会社にサポートしてもらう最大のメリットは、ややこしい土地の規制なども踏まえてプロの視点が得られる点。希望する家が建てられる条件の土地かどうかをすぐに判断してもらえる。

特に予算内で土地購入と住宅建築の両方が実現できるかどうかの判断は、施主自身や不動産会社だけでは難しいだけに、大きな魅力だ。

さらに土地分も含めた住宅ローンの手続きについても、建築会社がダンドリしてくれればその後の手続きがスムーズになり、入居タイミングなど、より希望に合った家づくりにもつながる。

また、一般的に三角形や旗竿の形、崖地や法地(のりち)など、変形地といわれる土地は敬遠しがちなもの。でも注文住宅のプロに見てもらえば、土地の形や条件と希望をうまくマッチさせた家が実現することもある。

注文住宅の醍醐味(だいごみ)のひとつである「オンリーワン」の家も夢ではない。

さらにこうした変形地は、一般的に同じエリアの整形地(長方形や正方形のきれいな形の土地)よりも割安になることが多いので、自分がかなえたいプランが実現可能か確認した上で検討してみるのもよいだろう。

●取材協力
佐川旭さん

佐川旭建築研究所代表。一級建築士、インテリアプランナー。間取り博士とよばれるベテラン建築家で、住宅だけでなく、国内外問わず公共建築や街づくりまで手がける

取材・文/山口俊介

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